自然災害による事業中断は所有施設の被災で発生するものだけでしょうか?

広域自然災害が起きたときには、普段利用しているさまざまな機能が失われます。

”企業の事業中断”が発生する要因は、所有施設の被災以外についても次のように様々なことが挙げられます。

  • サプライヤーの被災により製造・販売のための物資が調達できなくなる
  • 商品の主要納入先の被災により販売がストップする
  • 道路・港などの機能が停止し、物資調達や製品の出荷ができなくなる
  • 電力・ガス・水道の供給が停止して生産・販売活動が阻害される
  • 交通停止により観光・レジャー産業では利用客の動きが停止する

実際に所有施設の被災有無にかかわらず、企業の営業活動が中断された事例としては次のようなものがあります。

【2014年熊本地震の事例】

  • 熊本の製紙工場が周辺の被災により、新聞社が必要とする新聞用紙の供給危機に陥った。
  • 災害時は緊急支援物資の搬送が増大するので、代替輸送ルートを探すことも困難となったが、海路として専用船やフェリーを使用して他工場からの供給を行なうことになった。       

【2019年台風19号の事例】

  • 箱根地区では豪雨や土砂災害で大涌谷の温泉配管などの設備が損壊して約230施設のホテルや旅館への温泉供給が停止となり、長期にわたる休業を余儀なくされた。
  • また、箱根登山鉄道も倒木、土砂災害による復旧に長期間を要し、観光業に大きな打撃を与えた。

アンケート調査によると、多くの企業が自然災害のリスク対策について以下のような懸念を持っていることがわかります。

※近年増大かつ激甚化している大型台風や集中豪雨の発生により、地震に加えて台風や洪水などを含めた自然災害全般についての経営への影響を懸念する傾向が伺えます。

※多くの企業が、自社資産の財物損害から発生する事業中断のみならず、「ユーティリティの途絶」、「物資の供給網の寸断」、「取引先の被災」からの事業中断を懸念していることがわかります。

昨今では企業の自然災害に対するリスクマネジメントは、気候変動リスクの情報開示などの観点からもステークホールダーから注目されています。

現代社会におけるサプライチェーン・インフラの拡大や複雑化に伴い、企業活動における自然災害リスクマネジメントにおいてはできるだけ多くの場面を想定して事前に対策を検討しておくことが、また早期に事業を回復させることがステークホールダーからの信頼を維持し、事業回復後の顧客離れを防ぐことにつながります。

スイス損害保険会社では、広い範囲で影響が想定される自然災害リスクに対応するためのソリューションとして「自然災害包括保険(Nat Cat Protect)」を開発しました。

従来の保険では対応できなかった、「財物損害を伴わない事業中断」によって企業が被る喪失利益や追加費用についての補償ができる商品です。

次回は「自然災害包括保険(Nat Cat Protect)」を使ったソリューション例をご紹介いたします。

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