持続可能性シリーズ:グリーン・ルーフ

都市化の進行に伴い、グリーン・ルーフが広く採用されるようになっています。グリーン・ルーフは、断熱性の向上、消費電力量の削減、雨水滞留、空気品質の向上、多様な生物が生息する環境、外観の多様性など、建物の所有者、居住者、一般市民、環境に多くのメリットを提供します。ただし、保有する資産にグリーン・ルーフの追加を検討する際には、複数のリスク要因にも対処することが重要です。

グリーン・ルーフは特定の植栽で構成されており、水分保持材、排水システム、防根層、保護層(断熱とその下の屋根表面の保護の2つの機能を持つ)など、一連の構成要素が設計され、設置されます。

資産リスクの考慮事項

企業向け財物保険会社が建物の全体的なリスク・プロファイルを評価する際に、関連があると思われる特徴をいくつか詳しく見ていきましょう。

1. 漏水による損傷の可能性

灌漑配管は凍結しやすいことがあります。根の成長や温度の変動によって防水膜に漏れが生じると、その下にある屋根構造物に損傷や腐食が発生することがあります。排水システムは、土壌や植生により詰まることがあります。このようなことは、建設段階で最もよく見られるリスクです。

損失を防ぐヒント:屋根の貫通は最小限に抑えるべきです。防水膜の下に漏れ検出システムを追加することが重要です。雨や灌漑水の流出に対応するよう排水溝のサイズを調整し、特定の検査箇所を設けて定期的に保守します。培養基の密度に対する屋根の勾配の影響、ならびに豪雨時のずれや滑落の傾向を考慮します。

2. 火災荷重

グリーン・ルーフとその支持要素(植栽や防水膜など)は通常、屋根に可燃負荷を追加し、火災やその他の引火源から発火する可能性が高まります。場合によっては、グリーン・ルーフ設計にレクリエーション活動スペースが含まれており、照明、電気設備、バーベキュー/グリル、喫煙などの発火源が取り込まれていることがあります。

損失を防ぐヒント:植栽の水分量を適切に保ち、定期的に枯れた植栽を除去し、防耐火設備を入念に設計して配置し、全体的な火災リスクを抑制します。消火栓、消防ホースリール、携帯消火器などの手動消火機器、消防隊進入路などを用意します。電気機器、喫煙、その他の引火源からの発火の可能性を特定し、慎重に管理します。

3. 倒壊の可能性

グリーン・ルーフでは、造園、降水、灌漑による飽和、土壌の定期的な入れ替え、植栽の成長などに伴う活荷重が発生します。

損失を防ぐヒント:コンクリート屋根とその他の種類(大スパン鉄骨)の荷重支持能力を屋根のライフサイクル全体で考慮する必要があります。一部の屋根は、経時的に変形しやすくなることがあり、本来正常に機能していた特定の構成要素に影響を与えることがあります。将来的な変更により、構造的完全性に影響が出る可能性があるため、正式な調査を受ける必要があります。コンクリート屋根は通常、他の種類の屋根よりも弾性が高く、活荷重の増加によって変形します。

4. 自然災害による被害

グリーン・ルーフは、地震や風の上昇圧などの自然災害の影響を受けやすいものです。植栽や屋根システム全体が損傷する可能性があり、損傷した場合には交換の必要が生じます。

損失を防ぐヒント:水分/防根層などのシステムは、構成要素に適切に固定する必要があります(培養基には支持能力はありません)。グリーン・ルーフは通常、ハリケーン被害を受けやすい沿岸部など、強風に曝される地域には設置するべきではありません。

グリーン・ルーフには、特に植生が少ない都市部で、環境面のメリットが数多くあります。ただし、このような構造の追加や開発を検討する際には、設計、設置、保守の各段階で必要な調整を実施して、損失の可能性を軽減してください。

詳細については、リスク・エンジニアリングまでお問い合わせください。また、当社のグリーン・ルーフ・ガイドをダウンロードしてください。

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