台風対策チェックリスト

台風、ハリケーンおよび熱帯低気圧は、世界中の沿岸地域において甚大な被害を及ぼす脅威となっており、毎年数千億円規模の財物損害や事業中断の被害が発生しています。損害は避けられなくとも、事前準備を万全に行い、日常的に怠りなく施設を点検することで、どのような暴風雨であっても被害を最小限に抑えることが可能です。

緊急時対応計画で定めるべき内容:

  • 職務と権限を割り当てた専任の対策チーム
  • シーズン前に準備状況を確認する専任の担当者
  • 復旧作業に必要な機器・備品のリスト
  • 自治体および電気・水道・ガス会社の連絡先
  • 請負業者の連絡先(発電機などの重要なバックアップ機器
  • 事業継続計画(BCP
  • 訓練マニュアル(訓練の実施記録などを含む)

台風シーズン前の準備:

屋根の点検

  • 屋根フラッシング(押出水切)の固定が緩んでいないか、屋根材が損傷していないか確認する。
  • すべての屋上設備・機器をしっかり固定する。
  • 特に屋根の周縁部を補強する。
  • 固定を強化する場合は屋根の専門業者に相談する(特に周縁部)。
  • 雨どい、雨どいの外側、排水ますにゴミ詰まりがないことを確認する。

壁、窓、開口部の点検

  • 外壁、窓ガラス、ドアなどを点検・修理する。
  • 固定金具や部品がしっかり締まっていることを点検する。
  • 窓および窓周りのシーリングが良好な状態であることを確認する。
  • 台風対策として雨戸/シャッターが使用でき、良好な状態であることを確認する。
  • すべての洪水対策用の資機材が使用でき、良好な状態であることを確認する。

電気設備および機械設備の点検

  • すべての非常用発電機の点検、試験およびメンテナンスを実施する。
  • 非常用発電機の切り換えスイッチの動作確認を行う。
  • すべてのディーゼル機器について付帯の燃料タンクおよびバルクタンクが満量であることを確認する。
  • 非常用発電機の燃料移送ポンプを試験する。
  • 設備特有の停止・起動手順を必要とする場合には再確認する
  • すべての電気設備およびスイッチを確認し、ラベルを貼付する。
  • すべての排水ポンプを点検・試験する。
  • すべての排水ポンプが非常用電源と接続され、適切に動作することを確認する。

備品および清掃用具の確認

  • 安全装備(保護具、懐中電灯など)と必需品(水、食料など)を確認する。
  • 復旧用品(ブルーシート、防水シートなど)の在庫を確認する。必要に応じて注文する 。
  • すべての清掃用具について在庫があり準備されていることを確認する。

台風シーズン中の準備:

  • 台風や暴風雨の状況をモニターする。
  • ユーティリティが通常通りに継続的に使用できるよう、定期的な確認を欠かさず行う。ユーティリティには、燃料、電気・通信、水道などが含まれる。
  • 直積みの在庫品や仕掛品の量を制限する。
  • 非常用発電機と切り換えスイッチの起動確認試験を行い、準備ができていることを確認する。
  • 排水ポンプが正常に稼働することを確認する。
  • 施設周辺のゴミ・瓦礫を除去する。
  • 屋外および屋上の固定金物や機器・設備を緩みなく固定する。
  • コンピュータおよびサーバーのデータをバックアップする。
  • すべてのバックアップデータを遠隔の安全な場所に移動する。
  • 在庫の保管量を極力減らす。在庫はすべてパレットの上や、さらに高所に保管する。
  • 工事中の区域は補強などを施し固定する。固定できないものは、工事区域から取り除く。
  • 可能であれば、地下に設置されている高価な機器をより安全な場所に移動/保護する。

台風通過後:

初期対応および計画

  • 現場への到達が難しい、または立ち入りが制限される場所を想定する。
  • 単独で現場に入らない(危険な可能性があるため)。
  • 身分証明書、カメラ、懐中電灯などを携帯する。
  • 建物の外側から調査を行い、構造上の安全性を確認してから建物に入る。
  • 現場に潜む危険に注意する。活線状態の電気配線、割れたガラスや鋭利な金属片、ガスや液漏れ、移動・転倒する可能性のあるもの、などに注意する。
  • 立ち入りが適切に管理されていない場所に、警備員を配置する。
  • 施設全体の禁煙を徹底する。禁煙標識を掲示する。
  • 実態/損害を調査して記録として残す。多数の写真を撮影する。
  • 事前に契約した保守サービスに基づいて、復旧、修理、清掃を依頼する。
  • 損害を発見した場合は、社内の安全管理者・保険担当者、および保険ブローカー・代理店に連絡する。

清掃および修理作業

  • 安全が確認できた場合は、直ちに清掃を開始する。
  • 二次被害を防ぐために、できるだけ速やかに財物の保護・回収を行う。
  • 損害を受けた物品と保護・回収可能な物品を仕分ける。
  • 修繕の優先順位を設定する。建物外周部と消防設備を優先する。
  • ユーティリティ設備、特殊設備および危険なプロセスはすべて、専任の有資格者(責任者)が十分に確認してから再稼働する。
  • 消防用水、消火ポンプ、スプリンクラー、自動火災報知設備およびセキュリティシステムを確認する。必要に応じて、消防設備の請負業者に連絡する。
  • 建物内に可燃物およびゴミをためないようにする。
  • 屋根の雨どい、バルコニーの排水溝、地上の排水桝、および排水溝を清掃して、今後の暴風雨に備えておく。

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